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2021年03月29日(公開: 2020年11月26日)
【出力】AviUtlのエンコード方法まとめ|音ずれの対処法も
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この記事では、「AviUtl」で動画をエンコード(出力)する方法を詳しく解説していきます。AviUtlの初期状態ではAVI形式に対応していますが、別途出力プラグインを追加することで、あらゆる形式に対応可能です。「AVI出力」と「プラグイン出力」、それぞれの特徴や使い方を見てみましょう。エンコードした動画が音ズレしてしまう場合の対処法も紹介しているので、ぜひ最後までご覧になってください。
目次
AviUtlのエンコード
AviUtlで編集した動画をエンコードする方法は以下の2つがあります。
- AVI出力
- プラグイン出力
まず、AVI出力はデフォルトでAviUtlにインストールされている形式でエンコードを行う方法で、AVI形式でしか書き出すことはできません。
次にプラグイン出力は名前の通り、AviUtlに追加したプラグインによって色々な形式に変換してエンコードすることができる方法です。
AVI出力
AVI出力でエンコードした動画はAVI形式の動画になります。AVI形式はMicrosoftのWindowsで標準動画形式で採用されています。
AVI形式のファイルフォーマットや映像、音声コーデックは以下の通りです。
コンテナ名 | ファイルフォーマット | 映像コーデック | 音声コーデック |
---|---|---|---|
AVI | .avi | H.264・Xvid・Divx・MPEG-4 | AAC・MP3・LPCM |
AVI出力の特徴
AVI出力の特徴はWindows標準動画形式なだけあって昔から利用されており、色々なコーデックを使えて、様々な環境と互換性がある使い勝手の良い形式です。
AVI形式ではストリーミングサイトに活用することができなかったり、VFRに対応していなかったりと、機能面での不足はありますが、かなり多くの方に利用されている動画形式のひとつです。
AVI出力を活用するタイミングとしては、動画ファイルを別のプロジェクトの素材として利用する時です。圧縮して保存する他の方法とは異なるので容量は大きいままですが、画質を全く劣化させずに動画を保存することができます。
AVI出力でエンコードする方法
「出典:https://aviutl.info/ennko-do/」
AVI出力でエンコードを行うにはショートカットキーの「Ctrl+S」を押すか、「ファイル」から「AVI出力」を選択します。すると設定画面が表示されるので、ビデオ圧縮の項目と音声圧縮の項目を設定していきます。
この設定で書き出される動画と音声のコーデックを決めることになるので、動画の活用先に適したコーデック形式になるように気をつけましょう。
ビデオ圧縮
ビデオ圧縮の項目では動画コーデックの設定と、圧縮の品質、キーフレーム、データ率を決めることができます。解説した通りAVI出力は他の動画に活用する素材としてエンコードする際に有効な方法なので、可逆圧縮コーデックがおすすめです。
AVI出力の可逆圧縮コーデックは以下の通りです。
- Ut Videoコーデック
- Lagarith
- HuffYUV
- MLC Codec
音声圧縮
音声圧縮で頻繁に利用されているのはMPEG Layer-3もしくはPCMです。この2種類以外はあまり使用する機会はないので、覚えなくても大丈夫です。参考程度に以下が音声圧縮で設定できるコーデックになります。
- CCITT-A-Law
- CCITT-u-Law
- GSM 6.1
- IMA ADPCM
- Microsoft ADPCM
- MPEG Layer-3
- MP2
- Windows Media Audio V1
- Windows Media Audio V2
- PCM
プラグイン出力
続いてプラグイン出力について解説します。プラグイン出力では色々な形式でエンコードすることができる拡張機能を利用して動画を書き出す方法です。
デフォルトのAVI出力では.avi形式のみのコーデックにしか対応していないので、他の.mp4や.movでエンコードするためのx264guiexというプラグインを解説します。
x264guiExの特徴
x264guiexの特徴は解説した通り、色々な形式でエンコードできることです。高画質かつ低容量のコーデックで書き出したい方は必須のプラグインになります。出力可能なコーデックは以下の通りです。
動画形式 | MP4・MK4 |
---|---|
映像コーデック | H.264 |
音声コーデック | AAC/LPCM/MP3/Vorbis/ALAC/FLAC・・etc |
x264guiexは無料で利用することができ、導入方法も一瞬で終わるので、専門的な知識がない方でも、この記事を見てすぐに利用始めることができます。おそらくAviUtlを利用していてx264guiexを導入していない方はほとんどいないほど有名なプラグインなので、ぜひ活用してみてください。
x264guiExの導入方法
「出典:https://rigaya34589.blog.fc2.com/」
x264guiexの導入方法は非常に簡単です。まずは以下のページから画像のファイルをダウンロードして、zipファイルを展開しましょう。
zipファイルを展開すると「auo_setup.exe」ファイルがあるのでファイル実行を行います。すると以下のように表示されるのでAviUtl本体のフォルダを指定して、「次へ」を選択します。
「出典:https://rigaya34589.blog.fc2.com/」
すると自動でインストールが完了します。インストールされているかを確認するにはAviUtlを立ち上げて「ファイル」から「プラグイン出力」、「拡張x264出力(GUI)Ex」を選択します。
エンコーダー画面に以下のように表示されていればインストールがされている証拠になります。
「出典:https://rigaya34589.blog.fc2.com/」
x264guiExでエンコードする方法
エンコードをする方法は、インストールされているか確認する方法と同じ手順で、「ファイル」から「プラグイン出力」、「拡張x264出力(GUI)Ex」を選択します。
「出典:https://rigaya34589.blog.fc2.com/」
するとこの画像のようにエンコード設定を行える画面が表示されるので、ファイル名、コーデックを選択して、保存をクリックすればエンコードが開始されます。
x264guiExの設定
x264guiExではプロファイルと言ってエンコード後に活用する先で推奨されている形式で簡単に書き出すように設定しておくことができます。x264guiExで対応しているプロファイルは以下の通りです。プロファイルの変更はメニューの「プロファイル」の項目からすぐに変更可能です。
- Bluray
- iPhone iPod iPad
- ニコ動
- ニコ動2018
- PS3
- PSP
- Xbox 360
- YouTube
- アニメ
- バランス・高画質・高速
プロファイルを設定しておけば以下で解説する映像と音声の詳細設定も特に変更する必要はありません。
映像の設定
映像の設定ではエンコードの設定、エンコードの速度や圧縮率、ピクセルアスペクト比、レートQP制御、拡張機能の設定を行います。
「出典:https://aviutl.info/ennko-do/#toc19」
まずエンコードの設定では以下の項目の中から選択します。
シングルパス-固定ビットレート | ビットレートを指定できる |
---|---|
シングルパス-固定量子化量 | 固定量子を指定できる |
シングルパス-品質基準VBR | 品質を指定できる |
マルチパス-1st PASS | 2回目のエンコードのために1度エンコードして確認できる |
マルチパス-Nth PASS | 「マルチパス-1stPASS」で収集した情報(ログ)を元に、2回目・・n回目のエンコードを行う |
自動マルチパス | マルチパス-1stPASSとマルチパス-NthPASSを連続で行う |
上限確認付 シングルパス-品質基準VBR | ファイルサイズとビットレートの上限を設定可能、品質が指定できる |
高画質で素早くエンコードしたいのであれば「シングルパス-品質基準VBR」を選び、ファイルサイズを自由に指定したいのであれば「自動マルチパス」を選択します。
次にエンコードの速度や圧縮率に関する設定では、エンコードにかかる時間やエンコード後のファイルサイズが変わってきます。速度と圧縮率どちらの設定もデフォルト状態で問題ありません。
次にピクセルアスペクト比の設定では画面サイズをピクセル縦横比によって設定することができます。アスペクト比はエンコード後に動画を活用するプラットフォームによって変わってくるので、推奨されているサイズを選んでください。
その他にレートQP制御やフレーム、拡張タブの設定など調節できる項目がいくつかありますが、どれもデフォルト状態から変更しないでも全く問題ありません。
音声の設定
映像の設定が終わったら音声の設定を行います。音声の音質を決める大切な項目で、以下の中から選択することができます。
NeroAacEnc | NeroAG社のエンコーダー |
---|---|
FakeAacWav | 「FAWChack」にチェックを入れておくと自動的にこの形式でエンコードされる |
qtaacenc | apple社のエンコーダー |
Lame mp3 | LameのMP3エンコーダー |
PVシリーズ AAC抽出 | アースソフト社のPVシリーズ用 |
AC3(ffmpeg/avconv) | ffmpeg内臓のAC3エンコーダー |
Vorbis Ogg | Vorbisエンコーダー |
WAV出力 |
WAVエンコーダー |
qaac |
apple社のAACエンコーダー |
refalac |
ALACエンコーダー |
MPEG4 ALS |
MPEG-4 ALSエンコーダー |
fdk-aac(ffmpeg/avconv) |
ffmpeg内臓のAACエンコーダー |
flac |
FLACエンコーダー |
fdkaac |
FDKのAACエンコーダー |
Opus Ogg |
Opusエンコーダー |
映像の設定よりも種類がたくさんありますが、高音質でエンコードしたい方はABR(AAC)形式に設定して、ビットレートは128〜320kbpsで設定しておきましょう。
その他の出力プラグイン
x264guiEx以外の出力プラグインは以下の通りです。
- WMV出力プラグイン(WMV出力PLUS)
- GIF出力プラグイン(Animated GIF Export)
- AVI出力プラグイン(拡張編集AVI/BMP出力(RGBA)
- FFmpegOUT
- FLV(VP6/MP3)
それぞれ記載した通り、ファイル形式の特徴があるので、x264guiExでエンコードできる形式以外を活用したい場合はこの中から活用してみてください。
音ズレする場合の対処法
x264guiExを使って動画を出力する方法をここまで解説しました。実際にエンコードを行い、再生してみると音がズレているといった問題が生じる可能性があります。
音がズレてしまうとどれだけクオリティの高い動画だったとしても、非常に視聴しづらい動画になってしまいます。こうならないように設定をしっかり確認してエンコードをし直してみましょう。
設定を変更する
「出典:https://aviutl.info/otozure/」
まずは「ファイル」から「環境設定」、「システムの設定」を選択します。そして以下の2の項目にチェックが付いていないかを確認して、チェックされている場合はチェックを外しておきましょう。
- ロード時に29.97fpsに近いものは自動的に29.97fpsに変換する
- ロード時に映像と音声の長さが0.1秒以上ズレているものは自動的にfps調整する
次に最大フレームするの設定では、デフォルト値で320000になっておりこの設定だと長い動画のエンコードを行うことができません。動画が長くなった場合に音ズレが発生してしまうので、動画が長くなる場合は最大フレーム数を高めるようにしましょう。
「出典:https://aviutl.info/otozure/」
他にも「フィルタ」から「音声の位置調節」にチェックが入っている場合、自動的に意図しないように音声がズレてしまう可能性があるので、チェックは外しておきましょう。
「出典:https://aviutl.info/otozure/」
続いて拡張編集から音声を調節している場合は、再生位置を動かしてしまったことで音ズレが発生している可能性があるので、再生位置が0にしておきましょう。
「出典:https://aviutl.info/otozure/」
最後に初歩的なミスになりますが、音声素材の配置自体がズレてしまっている可能性もあります。エンコード前には必ず動画開始地点を確認するようにして頭を揃えるようにしてください。
VFRをCFRに変換する
VFR素材をそのまま読み込んでしまうと音がズレてしまいます。AviUtlはVFRの素材を活用することができないので、CFRに変換する必要があります。エンコードの拡張プラグインを導入していない方に多い原因なので、該当するかたは確認してみてください。
サンプリングレートを変換する
音声のサンプリングレートが動画と異なっていることで音ズレになってしまいます。プレビュー時では音ズレしていなくてもエンコードするとズレてしまうので気付きにくい原因です。
この原因の場合は大きい方のサンプリングレートに合わせて低い方のレートを変更して同じにすると改善されます。
まとめ
今回はAviUtlを活用して動画編集を行っている方がエンコードを行う方法や音ズレの対処法について解説しました。AVI出力ではなくプラグイン出力を利用する場合はx264guiexを導入することで色々な形式でエンコードすることができます。
音ズレした場合の原因と解決方法についても解説したので、参考にしてください。
AviUtlの使い方については、下記の記事で詳しく解説しています。
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