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2024年05月23日(公開: 2024年05月20日)

ABテストの精度を高めるアクセス解析のポイントとは?【セミナーレポート】

2024年4月25日に「ABテストの最適化による 伝わる広告の見つけ方 〜クリエイティブ分析&アクセス解析による仮説検証の実践プロセス〜」と題したウェビナーを、弊社サービスをご愛顧いただいている株式会社ソニックジャム様と共同で開催いたしました。

同社は、「マーケティング・ブランディング・UI/UXデザインに強みを持つクリエイティブスタジオ」として、クライアント企業やブランドの「価値の最大化」に向けた企画提案から制作・実行までを担っております。また、近年はWeb広告運用支援事業にも注力されており、リスティングをはじめ、MetaやX、TikTok、YouTubeといったSNS広告など幅広い媒体において、クリエイティブ制作から運用まで、ご要望に応じて柔軟に対応しています。

本ウェビナーでは同社 取締役 マーケティング事業部長の勝良 昭洋氏にご登壇いただき、「ABテストの精度を高めるアクセス解析のポイント」について解説いただきました。本記事にて講演内容の一部を紹介しますので、ぜひご覧ください。また、アーカイブ動画も配信しておりますので、動画で確認されたい方はこちらよりお求めください。

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よくあるABテストの現状と課題

勝良氏:Web広告のABテストで最もあるあるなのが、オペレーション的なABテスト、即ち、単純に各広告のコンバージョン数のみを比較して広告の良し悪しを判断してしまうことです。

勝良氏:しかし、冷静にユーザーがどのように行動するかを捉えてみると、広告をクリックした後すぐにコンバージョンするケースよりも、遷移先のサイトを回遊するケースが多いはずです。

にもかかわらず、「サイト内でユーザーがどのような行動を起こしているのか」と言う部分はおざなりにされがちです。ただ実際には、最終的なコンバージョン数の実績だけでなく、サイト内でお客様にどのような事象が生じており、それによってお客様に与える体験にどのような影響が生じるのか、という部分まで踏み込んで分析することが必要です。

「広告」=「広告クリエイティブ+ランディングページ」

勝良氏:要するに、広告ABテストにおける「広告」として定義すべきなのは、広告クリエイティブ単体ではなく、「広告クリエイティブ+ランディングページ」ということです。実際、ランディングページの用意がないとWeb広告の審査をかけることさえもできません。したがって、Web広告のABテストに着手する際は、広告クリエイティブだけでなく、ランディングページでの顧客体験まで一気通貫で改善を図る必要があるのです。

ABテストの目的と重要なポイント

勝良氏:では、実際にABテストに着手する際に特に気を付けるべき点は何でしょうか。

それは、「何を検証したいのか」という明確な仮説を持つことです。そもそもABテストは、複数の広告の「勝ち負け」を決めるためではなく、仮説を検証するために実施すべきものです。仮説を持たずABテストを繰り返してしまうとマーケターの貴重な工数が無闇に消費されてしまいます。より効率的・効果的に広告成果を出すためには、検証に着手する前に仮説の精度を高めておくべきです。

勝良氏:仮説の精度を高める、ないし、新しい仮説を生み出すために有効な方法は、結果に対する検証・考察を重ねることです。特定の分析ツールを活用しながら、「なぜそのような結果になったのか」「その結果はどのような変数によってもたらされたのか」まで考えることで、それまで見つけることができなかった学び・気付きを得ることができます。

勝良氏:例題として、「機能訴求バナー」と「価格訴求バナー」を比較したところ、管理画面上で、以下のような結果が出ていると仮定しましょう。

・価格訴求バナー:CV1件、CVR0.5%、CPA5000円
・機能訴求バナー:CV0件、CVR0%

これだけ見ると、「機能よりも、価格の方がユーザーに刺さっている」という結論に至る可能性が高いと思います。

勝良氏:しかし、GA4で以下のような数値を確認できたとしたらどうでしょうか。

・価格訴求バナー:エンゲージメント率10%、平均エンゲージメント時間3.0秒
・機能訴求バナー:エンゲージメント率20%、平均エンゲージメント時間9.5秒

この場合、機能訴求バナーの方がエンゲージメント率やエンゲージメント時間の数値が高いことがわかり、「機能訴求バナーの方が興味を持つユーザーを多めに集客できている」という仮説が立てられるのです。また、にもかかわらず最終的なコンバージョンに繋がっていないのであれば、「途中で離脱する要因を作ってしまっているのではないか」と分析することができます。

勝良氏:また、Clarityのようなヒートマップツールを活用すると、ユーザー行動の解像度が上がり仮説も具体的になります。例えば、「クリエイティブで訴求している機能の部分までスクロールしてから離脱している」という分析結果まで出た場合、以下のような仮説を立てることができます。

・LP側:その機能に対する訴求の情報が弱い、または薄いのではないか
・広告側:広告コピーとLPの訴求に乖離があるのかもしれない。

まとめ

勝良氏にお話いただいた内容をまとめると以下3点に集約できます。

・ABテストは絶対にするべき
・ただし、結果への検証・考察を重ね、仮説の精度を高めることが必要

・そのためにページ内行動を分析することが重要

以降のパートでは、「具体的にユーザーのページ内行動をどう見ていくのか」についてGA4とClartyでの実践例をお示しいただきながら解説いただきました。続きをご覧になりたい方は、ぜひアーカイブ動画をご視聴ください。

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