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2021年09月06日(公開: 2020年06月15日)
Facebookの動画広告の種類や特徴を徹底解説【事例付き】
無料:動画広告攻略100のテクニック集
Facebook広告は多くのユーザーにリーチができ、認知度の向上や購入意欲を高めるのに効果的です。Facebookは広告の中でも動画広告に対して力を入れており、読者の皆さんもFacebookの動画広告を出稿してみたいと思った方はたくさんいるのではないでしょうか?
Facebookは、全世界で18億人に利用されているプラットフォームです。
Facebookの動画広告にはさまざまな種類があり、リーチできる層も細かく設定でき、宣伝したい商品やサービスを効果的にアプローチすることができます。
この記事では、Facebookの動画広告の基礎知識から広告の種類などご紹介します。初心者の方にもわかりやすく事例も交えて解説していますので、記事を読んでぜひ動画広告に挑戦してみてくださいね。
目次
Facebook動画広告の種類と特徴
Facebookは、全世界で18億人に利用されているプラットフォームです。Facebookの動画広告では、細かなターゲティング設定ができるため、宣伝したいユーザーにピンポイントで届けられます。
まずは、Facebook動画広告の種類について覚えておきましょう。
- インストリーム広告
- フィード広告
- ストーリーズ広告
- その他 (プレミアム動画、プレイアブル動画)
それぞれ順に解説していきます。
インストリーム広告
インストリーム広告は、Facebookで動画を視聴している途中や再生前後で流れる5~16秒の動画広告です。
YouTubeなどの動画サイトを視聴している途中や再生前後で流れる広告と仕組みが一緒と覚えてもらうとイメージしやすいですね。
映像や音声、テキストをフル活用し、大画面で宣伝したいサービスや商品の魅力を伝えられます。ユーザーの潜在意識に訴求したい場合はおすすめの動画広告です。
インストリーム広告のメリット
- 広告再生時間が長く、より複雑なマーケティングメッセージを伝えやすくなる
- 視聴完了率はインプレッションの70%と非常に高く、見られやすい
インストリーム広告のデメリット
- 長時間の動画広告の場合、途中でスキップされる可能性がある
- 視聴者を惹きつける動画クオリティが必要となる
インストリーム広告のデザイン推薦要件
動画アスペクト比 | 9:16~16:9(16:9が推奨されます) |
推奨解像度 | ファイルサイズとアスペクト比の要件を満たし、最も解像度が高い動画をアップロードしてください。 |
動画のファイルサイズ | 最大4GB |
動画の長さ(最短) | 5秒 |
動画の長さ(最長) | 10分 |
動画のキャプション | 任意 |
動画音声 | 任意。ただし高く推奨 |
メインテキスト | 125文字以内 |
動画のサムネイル画像の20%以上をテキストが占めると、配信が減ることがあります。 |
参考:配置にFacebookフィードを、広告の目的にリーチを使用した場合の、Facebook動画広告の仕様 _ Facebook広告ガイド
フィード広告
フィード広告とは、Facebook内のニュースフィード(タイムライン)に表示される広告です。
デスクトップニュースフィード、モバイルニュースフィードどちらにも対応しています。友達や知り合いの投稿と同じ形式で表示されるため、ユーザーに自然にリーチすることが可能です。
まわりの投稿となじみやすいため、ユーザーに嫌悪感なく見てもらいやすく、ブランドの認知度向上に向いています。スマートフォンユーザーに向けて配信したい場合にはおすすめの動画広告と言えます。
フィード広告のメリット
- ユーザーの視覚に入りやすく、閲覧ハードルが低い
- ユーザーの興味を惹きつけやすく、反応されやすい
フィード広告のデメリット
- 検索連動型ではないため、アプローチ方法に工夫が必要
- 幅広いユーザーに認知してもらえる反面、ターゲットではないユーザーからのクリックが増える可能性がある
フィード広告のデザイン推薦要件
動画アスペクト比 |
9:16~16:9 |
推奨解像度 | ファイルサイズとアスペクト比の要件を満たし、最も解像度が高い動画をアップロードしてください。 |
動画のファイルサイズ | 最大4GB |
動画の長さ(最短) | 1秒 |
動画の長さ(最長) | 240分 |
動画のキャプション | 任意ですが、推奨されます |
動画音声 | 任意ですが、推奨されます |
メインテキスト | 125文字以内 |
動画のサムネイル画像の20%以上をテキストが占めると、配信が減ることがあります。 | |
アスペクト比4:5を超える縦型の画像は、アスペクト比4:5にマスクされる場合があります |
参考:配置にFacebookフィードを、広告の目的にリーチを使用した場合の、Facebook動画広告の仕様 _ Facebook広告ガイド
ストーリーズ広告
ストーリーズ広告とは、ストーリーズ機能を活用した動画広告です。
スマホ画面いっぱいにフルスクリーンで動画を流せるため、非常にインパクトが強く、印象に残りやすいアプローチ方法です。
ストーリーズ機能は多くのユーザーに愛されているコンテンツでもあり、ストーリーズ広告を利用している広告主は400万社にのぼり、Messenger、Instagramを含めたFacebook社が提供しているストーリーズ機能はデイリーで5億人のユーザーが利用しています。
そのため、ストーリーズ広告を効果的に活用することは大きな宣伝効果をもたらすツールと言えるでしょう。
ストーリーズ広告のメリット
- フルスクリーンを活用して訴求したいことが伝えやすい
- ストーリーズを見たあとのアクション率が高い
ストーリーズ広告のデメリット
- スマートフォンユーザー向けのデザインなため、デスクトップユーザーには刺さりにくい
- Instagramのストーリーズとセットで配信する必要がある(※Facebookのストーリーズのみに配信することはできない)
ストーリーズ広告のデザイン推薦要件
動画アスペクト比 | 1.91~9:16 |
アスペクト比9:16未満の動画の場合: 色付きのグラデーションバーが上下に表示されます。「テキスト」フィールドのコンテンツは動画の下に配置されます。 | |
動画のファイルサイズ | 最大4GB |
動画の長さ(最短) | 1秒 |
動画の長さ(最長) | 120秒 |
動画のキャプション | 任意 |
動画音声 | 任意。ただし高く推奨 |
参考:配置にFacebookフィードを、広告の目的にリーチを使用した場合の、Facebook動画広告の仕様 _ Facebook広告ガイド
ストーリーズ広告についてもっと知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
Facebookのストーリーズ広告とは?Facebookで動画広告を始めよう
その他 (プレミアム動画, プレイアブル動画)
プレミアム動画とは、Facebookセールス担当者から購入できる、大規模な広告主・広告代理店向けに提供されているサービスです。
掲載期間も短く、ターゲティングの詳細も設定できませんが、ニュースフィードの上部に表示が保証されるなど、新サービスのローンチや大型キャンペーンを短期間で多くのユーザーに宣伝したい場合に活用される動画広告です。
プレイアブル広告とは、ゲームなどのアプリをユーザーにインストールしなくても試す機会(ゲームデモ)を提供する動画広告です。
出典:https://www.synative.com/jp/jp_playable_ads
プレイアブル広告は、オープニング動画・ゲームデモ・コールトゥアクション(アプリをインストール)の3種類で構成されています。
ユーザーにアプリをプレイしてもらい、購買意欲を高められるため、アプリの新規ユーザーを獲得したい際にはおすすめの手法です。
プレイアブル広告のデザイン推薦要件
動画アスペクト比 | 16:9~9:16 |
動画の長さ(最短) | 5秒 |
動画の長さ(最長) | 15秒 |
動画のキャプション | 任意 |
動画音声 | 任意ですが、推奨されます |
Facebook動画広告の課金形態
Facebookの広告費用は2種類の方法で予算を設定します。
- 1日の予算設定:1日あたりの平均予算額
- 通算予算の設定:掲載期間全体で支払う意思がある予算
上記で設定した予算を踏まえ、広告配信では以下の指標を参考にして動画広告のパフォーマンスを分析していきましょう。
CPM
CPMとは、インプレッション(広告が画面に表示された回数)1,000件ごとの平均コストを指します。
CPMの計算方法は以下の通りです。
「消化金額 / インプレッション(広告が画面に表示された回数) * 1,000 = CPM」
例えば、消化金額(予算金額から広告に使用したコスト)を10,000円とし、インプレッション数が20,000あった場合、
「10,000 / 20,000 * 1,000 = 500」
なので、CPMは500となります。
インプレッション数が大きくなればなるほどCPMが低くなり、費用対効果が良いということです。
CPC
CPCとは、配信した広告を1回クリックされるためにかかる平均コストのことを指します。クリック単価(Cost Per Click)という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
CPCの計算方法は以下の通りです。
「消化金額 / クリック数 = CPC」
CPMと違う点は、”表示された回数”ではなく”クリックされた回数”という点です。
クリック率は、配信した広告がターゲット層にどれだけ興味を持たれたかどうかの指標になると言えるでしょう。
ThruPlay
ThruPlayとは、広告動画が最後まで再生された、または15秒以上再生された回数のことを指します。
広告動画が15秒以下の場合は最後まで再生された時点、15秒以上の広告動画の場合は15秒以上された時点で1回とカウントされます。
ThruPlayの単価の計算方法は以下の通りです。
「消化金額 / ThruPlay数 = ThruPlayの単価」
Facebookの広告配信の最適化でThruPlayを設定すると、視聴完了、もしくは15秒以上動画視聴する可能性の高いユーザーに自動でリーチしてくれます。
そのため、広告動画をなるべく長く見てほしい場合は、ThruPlayを設定しておくと良いです。
また、ThruPlayでは視聴完了、もしくは15秒以上再生された動画広告のみに対して支払いができるように設定することも可能です。
Facebookに動画広告を出稿する場合のルール
Facebookに動画広告を出稿する場合には、守らなければならないルールがあります。
- 推奨動画形式:.mp4・.mov・.gif
- 動画のサイズ:最大4GB
- 動画の長さ:最大240分
Facebookには、動画のサムネイルに含まれるテキストが20%以下というルールがあります。20%を超えていても広告の配信は行われますが、配信回数にペナルティが加えられます。サムネイルに含まれるテキストの割合を確認する場合には、Facebookが提供している画像テキストチェックを利用しましょう。
Facebook動画広告の事例
京都やまちや
出典:https://www.yamachiya.co.jp/
健康食品ブランドを提供している京都やまちやは、香港での認知度向上のため、スマートフォンに最適化したデザインで動画広告を制作し、25歳から60歳までの幅広い人たちにリーチしました。
・売上が45%増加(過去のキャンペーン時と比較)
・カートへの追加が2.8倍に増加(過去のキャンペーン時と比較)
・広告費の平均コストが2.5倍に軽減(過去のキャンペーン時と比較)
結果、関心の高いユーザーにリーチでき、オンライン売上を大幅に向上につながりました。
出典:https://www.facebook.com/business/success/kyoto-yamachiya
Clubtails
出典:https://www.facebook.com/business/success/clubtails
缶カクテルを提供しているブランド「Clubtails」です。
ストーリーズ広告を通じて、夏季のブランド認知度向上のために動画広告を配信しました。
色鮮やかなテキストやブランドロゴを追加し、ストーリーズのフォーマットをいかし、視聴者に向かって乾杯をするなど楽しげな雰囲気を演出しています。
・広告想起が12ポイント上昇
・55歳以上の飲酒者の間で広告想起率が19ポイント向上
・ブランド認知度が6ポイントアップ
結果、視聴者の注意を惹きつけられ、ブランド認知度の向上に成功しています。
出典:https://www.facebook.com/business/success/clubtails
モスバーガー
出典:https://www.facebook.com/business/success/mos-burger
モスバーガーは、モスバーガーやテリヤキバーガーを中心に全国展開しているハンバーガーショップです。
若年層に向けて、店舗利用を促進するために動画広告を配信しました。若年層はスマートフォン利用率が高いことを踏まえて、モバイルフィード環境に適したものにするため縦長に切り取ったものを配信した結果、店舗に足を運ぶ人が増え、売上の増加につながりました。
- 動画再生回数は152万回
- アクション実行者総数は93万人
- 実施前と比較し、売上件数は1.3倍
認知度は決して低くはないモスバーガーですが、従来のマスメディアでは手の届かなかった若年層の獲得に成功しています。
出典:https://www.facebook.com/business/success/mos-burger
Facebook動画広告を成功させるポイント
アテンションで引きつける
アテンションとは、「注意」や「注目」という意味です。Facebookを含め、プラットフォームで配信する動画広告ではほとんどがスキップ可能な環境になっています。
また、Facebookのニュースフィードはモバイル環境の場合、デスクトップ環境と比較し、スクロール速度が41%も速いと言われています。
そのため、いかに視聴者の視界に入ってからすぐにアテンションを引く動画になっているか、動画の構成がとても大切です。
早い段階でアテンションを獲得するには以下のポイントを押さえておきましょう。
- 冒頭にインパクトのある要素を加える
- 15秒以内に伝えたいことを届ける
- テキストのアレンジ
しかし、序盤のアテンションを獲得しても安心はできません。
Facebookによると、動画広告では5秒以下の動画が最も見られていると言われています。15秒〜30秒程度の長い動画になると全体の10%未満にしかリーチできなくなっています。
つまり、ユーザーのアテンションを維持する必要があるということです。
逆に10秒まで再生された場合、それ以降の離脱率はあまり変わらず視聴されるため、動画広告作成する際は、動画の序盤・中盤までのアテンション獲得を目指して作成するようにしましょう。
字幕をつける
最近では字幕付きの動画が増えてきています。見やすいことはもちろんのこと、他にも字幕をつけるメリットがあります。
- ミュート再生にも対応できる
- アクセシビリティーの向上
- インバウンドに対応
Facebookの動画広告は、85%がミュート(音無し)で再生されていると言われています。音声で作る世界観も大切ですが、視覚的に伝えられるメッセージ性も必要ということです。
また、Facebookは全世界の人が使用しているプラットフォームです。耳の不自由な方や、若年層から高齢層まで、年齢・身体に関係なく視聴ができるアクセシビリティーの向上も動画広告成功の鍵と言えるでしょう。
日本だけでなく世界に向けて宣伝したい場合は、ターゲットとなる国の母国語で配信することで多くのユーザーを獲得につながります。
しかし、とにかく字幕を入れたら良いというわけではありません。
1回の字幕表示で文字数が多すぎると動画の内容に追いつけず、視聴者が理解できなくなってしまうことがあります。
字幕をつける際は、端的に短い文章で理解できる字幕を心がけましょう。
インパクトのある動画素材
上述した通り、動画を視聴してもらうには、アテンションを獲得するためのインパクトが大切です。
まずは、動画広告で使用される動画素材について理解しておきましょう。大きく3種類に分類できます。
- モーショングラフィック
- キャラクターアニメーション
- 実写
これらの中から、自身の制作スキルや宣伝したいサービスや商品の価値を伝えやすい素材を選定することも大切です。
外注する場合は、上から順に費用が安く動画広告を出すのが初めてという方は無料素材を提供しているサイトが多く存在するモーショングラフィックから始めてみると良いですね。
次にインパクトのある広告配信設計を考えていきましょう。
Facebookの動画広告はテレビCMのように画面を独占できず、他のコンテンツと並んで表示されます。そのため、視聴者にインパクトを与えるには、他の動画広告と差別化し、見てもらえるきっかけを作り、視聴者が自分にとって有益だと興味を引く掴みが重要です。
例えば、汚れが落ちる洗剤を宣伝したい場合、冒頭にお皿の汚れを落とすシーンを持っていき、視聴者に「すごい」と思わせることで興味を引けます。
インパクトの強い掴み素材を用意できない場合は、「これ1本で洗い物の悩みが一切なくなります!」「スポンジで擦る時代は終わった!」など掴みのあるフレーズで対応してみると良いでしょう。
まとめ
Facebookの動画広告にはさまざまな種類があり、リーチできる層も細かく設定でき、宣伝したい商品やサービスを効果的にアプローチすることが可能です。
Facebook広告について詳しく知りたい人は、下記の記事を参考にしてください。
【保存版】Facebook広告とは?仕組みから運用方法まで徹底解説
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