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2021年09月06日(公開: 2020年06月17日)
Instagramの動画広告の種類3つと特徴を徹底解説【事例付き】
無料:動画広告攻略100のテクニック集
Instagram広告は特に若年層のユーザーが多く、企業や製品をプロモーションするのにとても効果的なメディアです。Instagram広告の中でもストーリーズを中心とする動画広告の需要はここ数年で急速に伸びています。
そこでこの記事では、Instagramの動画広告の基礎知識から広告の種類などご紹介します。初心者の方にもわかりやすく事例も交えて解説していますので、記事を読んでぜひ動画広告に挑戦してみてくださいね。
目次
Instagram動画広告の種類と特徴
Instagramは、「インスタ」の愛称で親しまれ、世界では月間アクティブアカウント数が10億人以上(2018年6月時点)、国内でも月間アクティブアカウント数が3,300万人(2019年3月時点)を超えているSNSです。
FacebookやTwitterとは違い、シェア機能が備わっていないため拡散力は劣りますが、若年層(18〜34歳の男女)がInstagramの投稿を見てから何かしらの行動を取る割合は85%とアクション率が非常に高い傾向にあります。
他にもInstagramを活用した動画広告にはたくさんメリットや特徴があります。まずは、Instagram動画広告の種類や特徴について覚えていきましょう。
- フィード広告
- ストーリーズ広告
- ディスカバリー(発見)広告
フィード広告
フィード広告とは、Instagramのフィード内(タイムライン)に配置する広告のことを指します。
フィード広告は3種類のフォーマットに分類されます。
- 縦型フォーマット(アスペクト比 4:5)
- 横型フォーマット(アスペクト比 1.91:1)
- 正方形フォーマット(アスペクト比 1:1)
フィード広告の特徴は、他の投稿と同様にタイムライン上に表示されるため、ユーザーの視覚に自然に入りやすく認知されやすいことがあげられます。動画の長さは最長で120秒まで設定可能です。
また、広告にはリンクを設定できるため、ウェブサイトへの誘導やアプリのインストールを促すような活用方法が多く見受けられます。
フィード広告のデザイン要件
アスペクト比 | 1.91:1~4:5 |
動画再生時間 | 1~120秒 |
動画サイズ | 最大4GB |
テキスト | 2行のテキストが表示されます。 |
動画サムネイル | 最小幅 : 500px |
参考:https://www.facebook.com/business/help/430958953753149?id=1997185213680277
ストーリーズ広告
ストーリーズ広告とは、ストーリーズ機能を活用した縦型フルスクリーンで表示される広告のことを指します。
フィードの上部に表示されている「ストーリーズ」間に配信され、クリックすることで縦型フルスクリーンで広告が表示されます。
特徴は、スマートフォン画面いっぱいに広がるフルスクリーンで配信され、ユーザーの興味を惹きつけ、世界観に没入できる点があげられます。
特に日本は世界と比べても、デイリーアクティブユーザーの70%がストーリーズ機能を使用しているストーリーズ大国です。1日に映画10,000本分に相当するストーリーが投稿されています。
そのため、ビジネスとして活用も多く、アカウントを身近に感じられるストーリーズ機能でユーザーとの交流を増やすことで、ブランド認知度を向上することができます。
ストーリーズ広告のデザイン要件
アスペクト比 | 9:16および16:9~4:5 |
動画再生時間 | 1~120秒 |
動画サイズ | 最大4GB |
ディメンション | 推奨解像度: 1,080 x 1,920 最小: 600 x 1,067 |
対応コーデック | 動画: H.264、VP8 音声: AAC、Vorbis |
ファイルタイプ | .mp4または.mov |
参考:https://www.facebook.com/business/help/2222978001316177?id=2331035843782460
ストーリーズ広告についてについてもっと知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
【Instagram】ストーリーズ広告とは?活用方法や成功事例も
ディスカバリー(発見)広告
ディスカバリー広告は、Instagramの「発見タブ」という機能を活用した広告のことを指します。
発見タブは、ユーザーがフォローしている人や「いいね!」した投稿などに基づいてAIアルゴリズムによって表示されます。
つまり、ユーザーの関心のあるコンテンツを自動で表示してくれるという機能です。
ディスカバリー広告を使用するメリットは、ユーザーが能動的に情報を探しているタイミングで配信できる点があげられます。
そのため、例え広告だと分かっていても、ユーザーの興味関心を引くことができ、見てもらいやすくなります。
ディスカバリー(発見)広告のデザイン要件
アスペクト比 | 1.91:1~4:5 |
動画再生時間 | 1~120秒 |
動画サイズ | 最大4GB |
テキスト | 1行のテキストのみが表示されます。 |
動画サムネイル | 最小幅 : 500px |
参考:https://www.facebook.com/business/ads-guide/video/instagram-explore
Instagram動画広告の課金形態
Instagramの動画広告は、予算や配信期間を設定し、最低100円から気軽に始めることができます。
新製品の発表前に数十万〜数百万円単位で大体的に宣伝したり、細かくターゲティングを設定し、数千円単位でピンポイントに宣伝したりすることも可能です。
つまり、大企業から中小企業までスモールビジネスでも運用できるのはInstagramの動画広告の大きな特徴のひとつです。
Instagram動画広告の課金形態は4種類の分類されます。
- CPM
- CPC
- CPI
- CPV
それぞれ解説していきます。
CPM
CPMとは、インプレッション(広告が画面に表示された回数)1,000件ごとの平均コストを指します。
CPMの計算方法は以下の通りです。
「消化金額 / インプレッション(広告が画面に表示された回数) * 1,000 = CPM」
例えば、消化金額(予算金額から広告に使用したコスト)を10,000円とし、インプレッション数が20,000あった場合、
「10,000 / 20,000 * 1,000 = 500」
なので、CPMは500となります。
インプレッション数が大きくなればなるほどCPMが低くなり、費用対効果が良いということです。
CPC
CPCとは、配信した広告を1回クリックされるためにかかる平均コストのことを指します。クリック単価(Cost Per Click)という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
CPCの計算方法は以下の通りです。
「消化金額 / クリック数 = CPC」
CPMと違う点は、”表示された回数”ではなく”クリックされた回数”という点です。
クリック率は、配信した広告がターゲット層にどれだけ興味を持たれたかどうかの指標になると言えるでしょう。
CPI
CPI(Cost Per Install)とは、広告を通じて、App StoreやGoogle Playストアからアプリをインストールしたときのコストを表します。アプリ以外のサービスや商品で使用される「CPA」と同じ意味を持ちます。
モバイルアプリのインストールを促したい際におすすめの課金形態といえるでしょう。
CPIの計算方法は以下の通りです。
「消化金額 / インストール数 = CPI」
例えば、10,000円をかけて広告配信し、インストール数が1,000件だった場合、CPIは100円になります。
ただ、CPIでは、広告費に対して多くのインストール(ユーザー)を獲得することを重要視する傾向がありますが、それだけでなく、インストール後にどれだけユーザーが課金してくれるかが重要です。
インストール後に課金せず、アンインストールするユーザーも多く、それでは広告費の無駄遣いとなってしまいます。
しっかり、アプリインストール後にも利用してくれるコアユーザーの獲得が鍵となることも覚えておきましょう。
CPV
CPV(Cost Per View)とは、広告視聴1回あたりにかかるコストのことを指します。動画広告の広告視聴単価で使用される指標ですね。
CPVは”見られる”ことを重要視した広告で、ブランド認知度の向上などに多く使用されています。
CPVは10秒以上再生されるたびに課金が発生し、相場は4〜7円です。
動画広告の場合は、ユーザーに見てもらうことが大前提なので、動画広告と相性のいいの課金形態といえるでしょう。
Instagram動画広告の事例
日本航空(JAL)
日本航空(JAL)は、世界的なラグビーイベントに合わせて、ストーリーズ広告を使用し、ブランド認知度の向上に成功しています。
ストーリーズ動画では、ラグビー選手の畠山健介選手を起用し、ライトなラグビーファンにターゲティングし、ラグビー大会を楽しめるよう簡単なルール説明を取り入れました。
参考:https://business.instagram.com/success/japan-airlines/
ストーリーズで気軽にユーザーが視聴できることを意識し、同時に動画の画面上下にブランドロゴを常時設置することでJALの認知度の向上につながっています。
<動画広告の効果>
・リーチ数:1,000万人以上
・リーチ数の増加:26%(目標値と比較)
・リーチ単価の改善率:13%(目標値と比較)
結果、目標値よりも大幅に多くのユーザーにリーチすることができ、CPMや再生完了率なども指標も他媒体と比較して高パフォーマンスを達成しました。
Furla
イタリアのファッションブランド「Furla」は、日本のミレニアム世代にリーチするため、Instagramのストーリーズ広告とコレクション広告フォーマットを使ったフィード広告の両方を活用しました。
ターゲティングでは、18~34歳の女性に設定し、複数回に分けてキャンペーンをリーチしました。
動画では、Furlaの新作コレクションを紹介し、そのまま自社ウェブサイトへ誘導し、ユーザーが簡単にアイテムの詳細を確認できるようにしています。
参考:https://business.instagram.com/success/furla/
<動画広告の効果>
- 広告想起(全体):16ポイント上昇
- 広告想起(25~34歳の層):19ポイント上昇
- 好感度(25~34歳の層):3ポイント上昇
結果、ターゲティング層であったミレニアム世代からの好感度上昇につながり、大きな成功をおさめています。
ニフティ不動産
ニフティ不動産は、賃貸物件や購入物件を掲載している不動産サイトから、さまざまな条件でまとめて検索できるアプリを運営しています。
Instagramの動画広告では、既存の動画をフィード広告・ストーリーズ広告の両方に最適化し、配信しました。
ユーザーが思わずタップしたくなるようなスピード感のある動画に仕上げ、多くの物件の内観イメージを見せています。
参考:https://business.instagram.com/success/nifty-lifestyle/
<動画広告の効果>
- リーチ数:4倍(既存広告対比)
- アプリインストール数:23%増加
- CPI:19%削減
- CPM:70%削減
結果、ユーザーの反応率が高く、アプリインストール増加につながっています。
Instagram動画広告を成功させるポイント
冒頭にインパクトを持ってくる
Instagramの動画広告では、最長120秒までの動画を配信することができるため、ストーリー性の高いコンテンツにすることも可能です。
しかし、ユーザーに飽きられて、伝えたいメッセージを伝えきれないまま動画を閉じられたら意味がありません。
動画を見られるためには、冒頭でのインパクトが重要です。
上述した成功事例の多くは、短く簡潔にメッセージを伝えています。動画の冒頭にインパクトの強い素材を挿入し、ブランド要素も伝えていくことが大切です。
フィードは正方形、ストーリーズは縦型動画
配信する動画広告の種類に応じて動画フォーマットを変更する(最適化)することもテクニックのひとつです。
Instagramの動画広告のフォーマットには、「縦長」「横長」「正方形」の3種類が利用できるとご紹介しました。
おすすめのフォーマットは、
- フィード広告には「正方形」
- ストーリーズ広告には「縦型」
になります。
フィード広告は、タイムラインに表示されます。一般的な投稿は正方形のものが多いため、正方形で配信した方が馴染みやすいのです。
ストーリーズ広告では、モバイル環境に適した縦型で画面いっぱいに広げた方がユーザーに強いインパクトを与えられます。
そのため、動画広告を配信する際は、それぞれのフォーマットに最適化して動画制作することをおすすめします。
音声が無くても伝わるクリエイティブに
Instagramユーザーの多くはモバイル環境で使用しています。マナーモードなどでサイレントモードになっていることを想定して動画広告を配信することも大切です。
登場人物やキャラクターのセリフが伝わらないとメッセージが伝えられない場合は、字幕をつけて補うことでユーザーは安心して見ることができます。
また、国内だけでなく、海外へ発信する場合はセリフを翻訳して字幕にするとより多くのユーザーにリーチすることも可能です。
動画の音声はとても重要ですが、音声がなくても伝わるクリエティブな動画制作を心がけてください。
Instagram動画広告の設定方法
ステップ1. FacebookのInstagramをリンクさせる
はじめに、Instagramで広告を配信するため「Facebookページ」と「Instagramアカウント」を用意しましょう。
その後、両方のアカウントをリンクさせる作業になります。
設定手順は以下の通りです。
<設定手順>
1.Facebookページから「設定」→「Instagram」→「アカウントをリンク」を選択し、ログインする
2.Instagramアカウントから「設定」→「アカウント」→「リンク済みのアカウント」を選択し、ログインする
それぞれからログイン後、「Facebookページ」と「Instagramアカウント」のリンク完了となります。
ステップ2. 広告アカウントを設定する
リンク作業が完了したら次に、広告アカウントを作成しましょう。
<作成手順>
1.Facebookページから「ビシネス設定」→「広告アカウント」→「+追加」を選択し、広告アカウント名やキャンペーン目的など必要事項を入力
キャンペーン目的(広告の配信目的)は、”ブランド認知度アップ”や”動画の再生数アップ”、”コンバージョン”など正しく設定することで、適切な広告種類、課金形態などが変わってきます。
広告で成果を出すためにはしっかりと設計・明確にしておくことが大切です。
ステップ3. 広告セットを設定する
続いて、広告セットを設定していきましょう。
広告セットは、先ほど設定したキャンペーン目的に対して、「いつ・いくらで・誰に・どこに向けて配信するのか」など詳細を決めていきます。
<誰に配信するのか>
- カスタムオーディエンス
- 地域
- 年齢
- 性別
- 言語
- 詳細ターゲット設定
- つながり
<どこに配信するのか>
- Audience Network
- Messenger
※配信プラットフォームの中から「ストーリーズ」や「フィード」など細かい配置も設定できます。
<いつ・いくらで配信するのか>
- 掲載期間の設定
- コストコントロール(クリック平均単価を設定)
- 予算の設定
ステップ4. 広告の作成を設定する
次に、掲載する広告の作成を設定していきます。
<広告作成の設定>
- 広告形式の選択(カルーセル・動画・シングル画像・スライドショー etc)
- 掲載動画・画像の設定
- テキストの設定(メインテキスト・見出し・アクションボタン etc)
ストーリーズ広告など、広告形式によっては見出しや説明文が反映されませんので注意が必要です。
また、アクションボタンでは「申し込む」「詳しくはこちら」などユーザーを誘導させるために適したボタンを選択することができます。
ステップ5. 支払いの設定をする
最後に支払いの設定を行いましょう。
<支払いの設定手順>
・「ビシネス設定」→「支払い」を選択し、支払い方法を設定
支払い方法ではクレジットカードの登録が必要です。使用できるクレジットカードは、以下の4種類になります。
- VISA
- JCB
- MasterCard
- アメリカンエキスプレス
クレジットカードの期限が切れてしまっていたなど、引き落としができない場合は、広告配信は停止されますので注意してください。
まとめ
Instagramの動画広告の種類や特徴、課金形態、最後には成功事例を交えて詳しくご紹介しました。
Instagramは年々ユーザー増加の傾向にあり、動画広告配信ととても相性の良いSNSです。
ご紹介した動画制作のポイントを踏まえ、正しくターゲティング、広告設計することで誰でも簡単に始めることができます。せひこの機会に一度、動画広告を配信してみてはいかがでしょうか。
インスタグラム広告について詳しく知りたい人は、下記の記事を参考にしてください。
【2020年】Instagram広告の特徴・仕組み・運用方法をすべて解説
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