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2021年03月25日(公開: 2016年06月02日)
SNSで目にする正方形動画「スクエア動画」って何?事例と活用方法を調べてみた
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皆さん、最近SNSで下のような動画を目にしたことはありませんか?
30秒~1分ほどの尺で、ひと動画の中でHowToやニュースなどを紹介する正方形の動画です。
僕らはこの動画を、「スクエア動画」と呼んでいます。
今、ユーザーの動画視聴の方法は大きく変わり始めてます。少し前までは、YouTubeなどの動画サイトで比較的長い尺の動画を視聴することが主流でした。
しかし、さまざまなメディアで動画広告が流れるようになるにつれ、「尺が短く、内容をコンパクトにまとめた動画」が求められるようになっています。
「スクエア動画」は、そうしたニーズにマッチした新しい形の動画です。しかも、従来の動画よりも安い制作費で、ファンや定期発行している情報のリーチを獲得できる可能性を秘めています。
そこで今回は、「スクエア動画」について、既に効果を見せている事例と、企業の活用方法について考えてみようと思います。
縦型動画との違い
「スクエア動画」とは縦横比が1:1の正方形の動画のことを言います。縦型動画はスマホの画面全体に動画が表示されるため没入感が高いと言われている反面、SNSのフィード上で流れる際には全表示に限界がありました。
そこでちょうど良いサイズ感でフィード上でも動画を閲覧できると注目され始めたのが、この「スクエア動画」というフォーマットです。
縦型動画普及の背景と現状
そもそも従来動画は「横型」のものが一般的だったのですが、SnapchatやPeriscopeといった縦型動画専用のSNSが普及して以降、多くのプラットフォームで「縦型動画」が取り入れられることとなりました。
いちいちスマホを横に持ちかえる必要もないため、観ている人が片手で視聴でき、場所を選ばないという点でも多くの人から支持を集めていたのです。
またTwitterやFacebookのフィード上に流れてきた動画をワンクリックでスマホ画面のサイズに切り替えスムーズに再生できるという点でもSNSとの相性は抜群です。
もちろんこの普及により、今や多くのプラットフォーム上で「縦型動画」が採用されるようになり、それに合わせて広告、ECサイト、企業のキャンペーン、MV/PVの分野でも企業も率先して「縦型」フォーマットへシフトしてきました。
スクエア動画の流行と展望
しかしここ数年は、新たに「スクエア(正方形)動画」がメディアにおいて増え始めている様子。もともとはVineやInstagramが先行して導入していました。
BuzzFeedの分析によりますと、ある1ヶ月間にFacebook上で拡散されたビデオのうち、その75%は「スクエア動画」だったそうです。
また米国のLaundry Serviceによると、「スクエア動画」の視聴率は平均して横型動画よりも28%高く、動画を最後まで見終える人の割合も、約67%高いそうです。
この背景には、SNSフィード上での画面占有率が高い「スクエア動画」がより「目立つ」という特質があります。この目に飛び込むインパクトがユーザーを動画に引けつける秘密だと言われています。
またフィード上で視聴を完結することができるため、再生ボタンをわざわざ押して動画を再生する必要もありません。
Facebookが企業向けに「スクエア動画」の採用を勧めていることもあり、SNSで視聴率を獲得したい企業は、今後「スクエア動画」を採用していくでしょう。
各プラットフォームのスクエア対応
こうした流れを受けて、各SNSは動画フォームを「スクエア動画」に対応をさせています。(以下、Humble Bunnyの調査レポート参考)
日本国内で最も急成長を遂げているSNS、「Instagram」。2016年の国内月間アクティブユーザー数は約1200万人とも言われており、2015年には「ユーザーが最も満足しているSNSのひとつ」と評価されました。
2015年の調査によると、国内ユーザーの年齢層は20代が多く、男女比では、女性が61%、男性が39%と、女性に人気のSNSと言えます。
Instagramではもともと正方形が主流だったため、結果的に「スクエア動画」の普及を一気に進めた火種役のような存在です。
フィード上の「スクエア動画」は自動で流れ、クリックすると音が出るような仕組みになっています。
Where there’s no way out but through. #NotMadeForNormal #Climachill @nadine_visser
adidasさん(@adidas)がシェアした投稿 –
匿名性を好む日本の特徴もあり、「Facebook」は日本参入時なかなか伸び悩んでいましたが、今ではTwitterの次ぐ規模のアクティブユーザー数を誇ります。
月間アクティブユーザー数は約2600万人で、国内人口の20.5%が利用しているSNSにまで成長しました。
2015年のデータにおけるユーザーの年齢層は、20代ユーザーが多いInstagramとは異なり、30代のユーザーが最も多いようです。男女比は男性が52.7%、女性が47.2%と、Instagramとは対照的に、男性の方が多く利用しているようです。
前述の通り、Facebookは率先して「スクエア動画」の利用を広告企業に勧めており、フィード上では縦型、スクエア型ともに共存しているような状態です。
ビジネスページでは、「スクエア動画」の方が高いエンゲージメントを獲得できることも公表しており、本格的に「スクエア動画」へのシフトを促していることは明白です。
LINE
日本でシェア1位を誇るメッセージアプリの「LINE」ですが、報告データによると、2016年国内月間アクティブユーザーは日本人口53.6%の約6800万人にも登るというデータが出ています。
また50代以上の高い年齢層にも幅広く使われている点が特徴。男女比は、女性が54.3%、男性が45.7%となっています。
LINEの「タイムライン」という機能は、Facebookのフィードとほぼ同じ形式で、最近ではメッセージツールだけではなくSNSとしての利用も多くされるようになってきました。
LINEも有料公式アカウント向けに「リッチビデオメッセージ」という機能を持っており、自動再生型の動画をスクエア型にして投稿がすることが可能です。
出典:「LINE 2015年10月-2016年3月媒体資料」LINE株式会社
また、LINEのタイムライン上でも自動再生の「スクエア動画」が表示されるようになっています。このタイムライン上で他メディアのいわゆる「バズり動画」が再生/拡散されることも多いようです。
「スクエア動画」の成功事例
縦型動画のケースと同じく、様々な分野でこの「スクエア動画」へのシフトが始まっています。
広告の事例
FacebookやInstagram上では、正方形の広告動画が増えてきています。以下の画像は、左が横型の広告動画、右がスクエア型の広告動画です。
フィード上を下へスライドしていく際に、右の「スクエア動画」の方がリーチが長いことが分かります。実際には動画の種類によって横型、縦型、スクエア型を柔軟に使い分けている企業も多いようです。
ECの事例
「スクエア動画」はECサイト等での製品の紹介にも適しています。
例えば、スマホでの利用にフォーカスをしたト海外のファッション系ECサイト「Sweatybetty」。完全な正方形ではないものの、製品の動画ページがスマホ上で視聴できるようになっています。
ボディーソープで有名なLUSHは、Facebook上でスクエア動画をよく投稿しています。
スマホのFacebookから閲覧すると画面の下部分に常に「Shop Now」と表示されているため、すぐに公式サイトへ飛ぶことができるような仕様になっています。
FacebookとEC動画の親和性の高さを感じます。
Campaignの事例
企業紹介や製品キャンペーン目的でも、この「スクエア動画」のインパクトは強いはずです。
例えば以下のスクエア動画は、IKEAが取り扱う照明のプロモーション動画です。シーンに合わせたライトの使い方ができることを数十秒の動画にまとめています。
ふと目にした時に無意識に手を止めてしまう尺が効果的で、知名度を上げるという目的にはぴったりのフォームと言えますね。
IKEA UKさん(@ikeauk)がシェアした投稿 – 2016 12月 17 6:38午前 PST
スクエア動画活用の可能性
「スクエア動画」は今後もっと幅広い業界で活用されていくことが予想されます。
特に、ユーザーの認知やファンの獲得、定期的な情報発信の効率化などを図りたい企業にとっては魅力的なコンテンツかもしれません。
SNSで見かける一般的な「スクエア動画」を見ると、以下が共通点のようです。
・動画視聴の獲得率がとても高い
・動画の尺が短い(長くても1分弱ほど)
・「早回し」や「スライドショー」のような構成
・プレゼンテーションのような結論を先に出す構成
つまり、このSNSフィード上で目に留まりやすい「スクエア動画」をうまく使い分けることで、企業は多くの利益を得られるのです。
ある実験では、企業が「スクエア動画」をFacebookに投稿して得られる一定のエンゲージメントに対するコストは、横型に比べ7.5%少なく、Instagramだと33%少ないという結果が出ています(参照:”Square vs. Landscape Video – $1.5K Worth of Experiments: Here’s How They Compare“, Buffer Social)。
そこで具体的に他にどんな活用方法があるか、考えてみました。
プレスリリース
例えば、定期的にプレスリリースを出している企業の場合、文字ベースでも良いので「スクエア動画」で発信するとより効率的にステークホルダーからの認知を得ることができそうですよね。
プレスリリースは、もともと情報をダイジェスト的に要約していることが殆どなので、「スクエア動画」にしやすいとも言えるでしょう。
商品/サービス紹介
商品やサービスを短い動画にまとめ、SNSのフィード上で目に留まりやすいスクエア型にすることで高いエンゲージメントを獲得することも期待できます。
「スクエア動画」はコンパクトにまとめられていることがほとんどですので、その製品の特徴を文字と写真を用いて動画にすることで、見た人がより利用イメージをしやすいようなコンテンツを配信することも可能になるでしょう。
まとめ
「スクエア動画」は成功事例も出てきているものの、本当に“これから“の動画手法です。実際、メディアではなく企業での活用は、まだまだ目にする機会は少ないですよね?
逆にいえば、今こそ「スクエア動画」を始める絶好の機会かもしれません。その際、まずは低コストで作れる自社情報やプレスリリースの「スクエア動画」から始めるのがオススメです。
他社との差別化も含め、認知やファン獲得、情報発信の効率化に取り組みたい方は検討してみてはいかがでしょうか。
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