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2021年09月27日(公開: 2021年09月27日)

コロナ禍が動画マーケティングにもたらした影響とは?

新型コロナウイルスの感染拡大は人々のライフスタイルを一変させました。コロナ禍によって外出の自粛を余儀なくされ、ステイホームが強いられる状況となりましたが、巣ごもり生活によって動画を視聴する機会が増えたこともコロナ禍ならではの変化といえるでしょう。

見方を変えれば、巣ごもり生活が一般的となっているコロナ禍は、動画広告の制作・配信に最適な時期といえます。

この記事では、コロナ禍が動画マーケティングにもたらした影響についてみていきます。

コロナがもたらした生活の変化

新型コロナウイルスの感染拡大がもたらした生活の変化としては「巣ごもり生活の一般化」「オンラインでの発信・交流の拡大」があげられます。これらについて以下で説明します。

巣ごもり生活が一般的に

新型コロナウイルスの感染拡大により、「巣ごもり生活」が一般的なものとなりました。巣ごもり生活とは、新型コロナウイルスの感染を防ぐために外出を自粛し、主に自宅で生活することを指します。

新型コロナウイルスの感染を防ぐ対策として「三密回避」が求められています。三密を回避するためには、人混みを避けること、人との距離は2m程度空けること、換気を十分に行うことがあげられます。

外出先では人混みの中に入る機会が増えるため、三密回避が難しくなってしまいます。その点、自宅で過ごしていれば三密を回避しやすくなるため、新型コロナウイルスの感染を防ぎやすくなります。

そのような理由から、コロナ禍においては多くの人たちが巣ごもり生活を行うようになりました。

オンラインでの発信・交流の拡大

そのほか、コロナ禍ならではの特徴としては、オンラインでの発信・交流の拡大があげられます。

今まで動画を使って発信したことがなかった人が動画サイトで発信を行うようになったほか、オンラインでつながった仲間と飲み会を行う「オンライン飲み会」が開催されるようになりました。

コロナ禍においてオンラインでの発信・交流が拡大した状況については、2020年6月に内閣府が公表した調査結果「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」でも確認できます。

同調査においては「今回の感染症の影響下において、新たに挑戦したり、取り組んだりしたことはありますか」という質問がありました。

「オンラインでの発信(YouTube等)、オンラインでの交流(Zoom等)に新たに挑戦した
」という回答は3番目に多い結果となり、コロナ禍を機にオンラインの利用が広がっている様子が読み取れます。

なお、最も多かった回答は「今までやれなかった⽇常⽣活に関わること(家の修繕等)に新たに取り組んだ」、2番目に多かった回答は「本格的な趣味(芸術、料理等)に新たに挑戦した」でした。

オンラインツールの利用拡大は、外出自粛や巣ごもり生活という状況に後押しされたといえるでしょう。

参考:内閣府 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査

コロナ禍における動画視聴の変化

コロナ禍においては巣ごもり生活をする機会が増えたこともあり、自宅で動画を視聴する機会が多くなりました。それについては調査によって裏付けられています。

IT関連メディア事業を運営する株式会社インプレスのシンクタンク部門「インプレス総合研究所」は2021年5月、動画配信ビジネス市場の動向に関する調査「動画配信ビジネス調査報告書2021」の概要を公表しました。

それによると、有料動画配信サービスの利用率は2021年時点において25.6%となり、前年比で4.1ポイント増加しました。

また「普段よく視聴する映像・動画の種類」に関する質問では、最も多かったのが「リアルタイムのテレビ番組」、2番目に多かったのが「録画したテレビ番組」であり、動画配信サービスよりもテレビを視聴する視聴者の方が多いことがわかります。

しかしながら、伸び率の面でみると、テレビの視聴よりも動画配信サービスの方が上回っています。

リアルタイムのテレビ番組、録画したテレビ番組を視聴する割合は、いずれも2019年から2021年にかけて横ばいとなった一方で、無料の動画配信サービスと有料の動画配信サービスを視聴する割合は以下の通りであり、2019年から2021年にかけて増加傾向にあります。

  • 無料の動画配信サービスを視聴する割合
    2019年:25.8%
    2021年:30.7%
  • 有料の動画配信サービスを視聴する割合
    2019年:16.0%
    2021年:25.6%

上記の結果より、特に有料の動画配信サービスを利用する割合が増えている様子が読み取れます。その背景としては、本来であれば外出したときに使う予定であったお金を、巣ごもり消費の一環として有料の動画配信サービスに使ったものと考えられます。

参考:インプレス総合研究所

ウィズコロナ・アフターコロナ時代の動画制作のポイント

ウィズコロナ・アフターコロナ時代における動画制作のポイントを押さえるためには、現時点、そしてこれからの時代においてどのような点が課題となっており、どんなニーズがあるか、という点を理解しておく必要があります。

それを踏まえたうえで、ウィズコロナ・アフターコロナ時代の動画制作のポイントについてみていきます。

巣ごもり消費向けの商品を売り込むための動画制作

ウィズコロナの時代において売上が見込める商品やサービスは、巣ごもり需要のニーズに対応していることです。

例えば、飲食店であれば、テイクアウトの商品の売上を伸ばすことが巣ごもり消費への対応につながります。制作する動画の一例をあげると、お店でおすすめのテイクアウト商品を紹介する内容となります。

動画の内容としては、調理している様子や盛り付け中の様子、できあがった状態を撮影したうえで、テイクアウト商品のおすすめポイント、こだわった点などを説明します。

また、必要に応じてテイクアウトの料理を食べているシーンも撮影して、美味しそうな雰囲気も出すとより効果が高まることでしょう。

巣ごもり生活が毎日のように続くと単調な生活が続きがちですが、そんなときこそ「巣ごもり生活で味わえる特別感」を出しながら、視聴者の気持ちをつかむことが大切です。

ライブ映像を配信する

また、動画を制作するということだけにこだわらず「ライブ映像」を配信する方法もあります。ライブ映像を配信するメリットとしては、配信者と視聴者との間で一体感が生まれやすいことがあげられます。

その理由は、ライブ映像は、今まさに流れている映像であり、その映像を多くの視聴者と共有しているためです。映像の配信者としては、ライブ配信中ほど良い意味で緊張感が高まり、気持ちが引き締まった状態で配信を行えます。

また、コロナ禍においては大勢の人たちが同じ場所に集まって一体感が得られる機会が少なくなりました。見方を変えれば、多くの人たちは、大勢の人たちと一体感を味わう体験に飢えている状態といえるでしょう。

その点、ライブ配信は、一つの場所に多くの人たちが集まってはいないものの、同じ時間に多くの視聴者と同じ画像を視聴できるという点では一体感を抱きやすくなります。また、ライブ配信が終了した後に、ライブを視聴した感想を視聴者同士で共有し合うこともできます。

それを踏まえると、ライブ映像を配信すると、コロナ禍でありながら一体感が生まれやすくなります。

アフターコロナ時代に向けて、自社の強みを動画で紹介する

新型コロナの感染がなかなか収まらない現状においては、新型コロナの終息は遠い先のように感じてしまいがちです。

しかしながら、ワクチン接種が進んでいることを踏まえると、新型コロナが完全に終息しなくても、経済活動が徐々に再開していく可能性は十分にあり得ます。また、過去の歴史を振り返ると、猛威を振るった感染症はいつしか落ち着きを取り戻し、平時へと戻っていきます。

それを踏まえると、コロナ禍の今からアフターコロナ時代に備えておくことも重要な戦略といえるのではないでしょうか。

アフターコロナ時代に売上を伸ばすためには、自社の強みを見極めておき、今のうちから強化しておくことがポイントです。

例えば、パスタ専門店であれば、現状のメニューのほかに、顧客のニーズに対応した新規のメニューを開発することも一つの方法です。新メニューをアフターコロナの時代に軌道に乗せるためにも、試作品としてテイクアウトメニューに加える方法もあります。

テイクアウトの段階で「新メニューが誕生しました」という内容で動画を制作しておけば、顧客に対して新メニューを動画でアピールする良い機会となります。うまくいけば、新型コロナが終息した後に人気メニューになる可能性もあり得ます。

コロナ禍においては、低迷した売上を戻すための対策を講じることが先決となりますが、数年先を見据え「新型コロナが終息したらどんな商品で売上を伸ばすか」という対策を講じることも大切です。

これから伸ばしたい商品が決まったら、動画で紹介しておくと、アフターコロナはもちろんのこと、ウィズコロナの時点における売上対策にもつなげられます。

まとめ

「コロナ禍」という言葉を聞くとマイナスイメージが先行してしまいがちですが、動画マーケティングの分野においてはマイナスになるとは限らず、むしろコロナ禍によって追い風を受けられます。

なぜなら、コロナ禍においては「巣ごもり生活」の機会が増え、動画を視聴する機会が増えるためです。それを踏まえると、コロナ禍の今こそ、視聴者のニーズに添った動画広告を制作して、自社の商品やサービスを紹介する良い機会といえるでしょう。

また、コロナ禍においては、新型コロナが終息した時点についてイメージすることは難しいですが、新型コロナの終息後に売上を確保するなら「新型コロナが終息したらどんな商品やサービスを売り込むか」を考えておくことも大切です。

商品やサービスが決まったら、今のうちから動画でアピールしておきましょう。アフターコロナの売上につなげられるのはもちろんのこと、ウィズコロナ期間の売上アップ効果も期待できます。

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